『誰かの栞』竹内監督インタビュー

こんにちは!映像制作実習2022年度作品『誰かの栞』広報担当の秋山です。

本作の監督、竹内羽香さんにインタビューをしてきたので、そちらをお送りします。

初めての映画制作の中で感じたことのほか、上映会が楽しみになる言葉も聞くことができました!是非最後までお楽しみください!

あらすじ

小学五年生の翔太は、祖母が経営する古本屋で、本に挟まった栞を見つける。パン屋のポイントカード、切符、レシートまで、古本の間に挟まる”誰かの栞”に夢中になっていく翔太だったが、古本屋を手伝う中で「あること」を知ってしまう。

制作実習を受講した経緯

秋山(以下、秋):竹内さんはもともと土田(環)先生のゼミに所属しているということで、(ほぼ必修の)映像制作実習を取ることになっていると思うんですけど、そもそも土田ゼミに入った理由は映像制作実習を取りたいからだったのか、全くそういうことではなかったのか伺いたいです。

竹内(以下、竹):制作実習を取りたいから、っていうわけではなくて。でも映画は好きでした。あとは土田先生マジックですかね。土田マジックにかかってしまって(笑)。

秋:土田マジックとは?(笑)。

竹:それはもう、言葉では言い表せない、うちのゼミ生みんな土田マジックにかかっていると言っても過言ではない……授業を受けたり、お話しする機会をもらったりして、「このゼミ楽しそうだな」ってなったという。

秋:だんだんと土田先生の魅力に惹かれていった感じ?

竹:そう。映画にも惹かれていったし、家の近くに早稲田松竹もあって、身近に映画があったっていうのが大きいですかね。

秋:じゃあ最初は「作り手」に回るみたいなことは考えてなかったっていう感じですよね。

竹:全然考えてないですね。

「作り手」としての心境

秋:そこからいざ制作実習を取ってみて、「作り手」っていう立場に立って、意識が変わったところとかはありましたか?

竹:いやもう言われるがまま、言われた通りというか、ただただ必死に。最初企画から始まって、企画の時は企画の考え方があるから色んな勉強をして。脚本ってなったら脚本のアドバイスもらうから頑張る。今は撮影を頑張る。言われた通りに素直に直しながら、どうしても突き通したいところを突き通すくらい。

秋:目の前のことを、やるべきことをやっていくっていう感じで。

竹:あ、でも映画を観る目は結構変わるかもしれない。カット割ってるなぁとか、作るの大変そうだなぁ、人いっぱいいるなぁとか観るかもしれない。

作品について

秋:今回のこの『誰かの栞』をそもそも作ろうと思ったきっかけがあったら教えてください。

竹:きっかけは実体験で。古本屋が好きで古本をよく買うから、古本の中に挟まっているものって面白いなぁ、っていうところから着想を得ていて。そこに加えて、自分の周りで無くなっていくものが最近多くて。(それについては)まだ言ってないんだよな……上映会で言おうかな(笑)。見つかるものと無くなるものっていうのが繋がった。

秋:そんな風にして作られた『誰かの栞』ですけれども、現場が始まってみて、大変なことはかなり多いと思うんですけど、大変なことも然り、逆に楽しいな、と思う瞬間があったら教えてください。

竹:大変なのは、繋いでみると「あ、これじゃ伝わらない」ってなること。なかなか文字を画にするって難しいなっていうのが大変。楽しいのは撮った映像を見たり、動き見たりして沸いた時(笑)。良いものが撮れたり、「あ、そのアイデア良いね!」みたいな感じで現場にギュッと一体感が生まれた時が楽しい。

班員に向けて

秋:竹内班の監督として、班の印象というか、雰囲気についてどう思いますか?

竹:みんな穏やかなんだけど個性的で、みんな考えていることが違うって感じ。そのまま十人十色っていう感じ。基本的に優しいよね。ワイワイっていう感じじゃないけど、のんびりしてて(笑)。

秋:班員にこれだけは言いたいことがあれば。

竹:うちは朝早くの撮影が多くて……だから「遅刻しないこと」。いつもより10分早く寝ることを心がけてほしいですかね。みんな性格そのまま行動に移ってる感じがすごいする。あとは健康に気をつけて。

秋:一番大事ですね(笑)。

※ちなみにインタビューの翌日の撮影では半分以上が遅刻しました。インタビューを出すのがもう少し早ければ……(笑)。

監督の今後

秋:今後も監督として映画を作り続けていきたいなぁとか、今後について考えてることはありますか。

竹:えー、全然考えてないよ。

秋:目の前のことをまずはっていう感じなのかな。

竹:そうだね、監督難しいなぁ。実際一年監督をやってるわけではないじゃん?企画して脚本書いて、最近監督が始まったから、あまり分からないけど私にとっては一番難しいなぁって、監督が。企画ってプロデューサーっぽいじゃん。で脚本家、監督って移ってきて、今一番これが難しいかも。だけど楽しいとも思う。(今後も)やるかどうかは分からない(笑)。

秋:監督以外の立場で制作に携わることもあり得る?

竹:「こういう映画を撮りたいなぁ」みたいなものはある。撮れたら良いなぁみたいな。何をやるかは分からないけど、もう一回やりたい。短いものでも、映像を撮ってみたいなぁとは思っています。

観客の皆様へメッセージ

秋:最後に見どころというか、ここは是非見てほしいみたいなポイントありましたら。

竹:家族とか友達とか恋人とか、人と人の関係を描く映画が最近多いけど、これは違くて、翔太っていう主人公一人と不特定多数の「誰か」に向き合うものだから、それが他とは違う見どころかな。(観た人にとって)自分の思い浮かべる人とか物があると良いかなぁ。それが伝わると良いなぁっていう感じです!

-上映会情報-

日時:2023年1月21日(土)

場所:早稲田大学大隈講堂

入場料:無料

4作品上映予定

※新型コロナウイルス感染拡大の状況により、変更、中止の可能性がございます。

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