『弾ける』松林監督インタビュー

インタビュー

はじめまして!映像制作実習2021年度作品『弾ける』広報担当の長尾です。

『弾ける』ブログ 第一回目の今回は、松林監督にインタビューを行いました。

読み応えたっぷりの記事になっていますので、是非最後までお楽しみください!

『弾ける』あらすじ

高校を卒業して田舎のスーパーで働きながら、母親と2人で暮らす夏実。東京から越してきて、町で不倫の噂をされている主婦の桂子。ある日2人は川辺で出会い、夏実は桂子に惹かれていく。そんな中、町では不穏な空気が漂い始める。一体、2人はどこへ向かうのか。

長尾:それではインタビューを始めさせていただきます。『弾ける』は松林監督にとって2作目の作品ですね。初めて監督・脚本を務められた『夜の帳につつまれて』はPFFアワード2021に入賞されました。まずは今回、監督が「映像制作実習」を履修しようと思ったきっかけを教えてください。

松林:まず、この授業については1年生のときにシラバスを見て知りました。3年生から履修できると書いていたので、留学から帰ってきた3年生のときに実は一度申請したんです。が、申請をする際にパソコンのシステムの問題で必要な志望動機と課題を提出できず、結局取れなかったんです…。なので、今回は念願叶ってようやく履修できた!という感じです。1年生の時はただ直感的に面白そうな授業だなと思っていましたが、『夜の帳につつまれて』を経て、「ちゃんと映画を学びたい」という授業に対する気持ちの面での変化はあったと思います。

長尾:なるほど、そうなんですね!ありがとうございます。では、今回の『弾ける』の企画を考えたきっかけを教えてください。

松林:まず私が地元にいた時に考えていたことや私が間近で見ていた友達の環境や感情を思い出して、それらを動かしていった結果、最後のシーンにたどり着きました。そこから逆算して物語を考えたことを覚えています。あとは、自分が地元に帰った時に言われることとか、息苦しさを主人公の夏実に投影させました。桂子さんも実際に中学の時に出会った女性が今どうしてるんだろうとふと考えることがあって、そこから夏実と桂子さんを出会わせたら話が膨らんでいった感じです。自分が創作するときって“怒り”だったり、負の感情から生まれることが多いな…と今日色々考えていて思いました。

長尾:なるほど…。ありがとうございます。このインタビューを行なっている現在は撮影真っ只中でとても忙しいと思いますが、『弾ける』を作る中で苦労したことはありますか?

松林:ロケ地のスーパーを探したり、キャスティングは大変でしたね…。あとはやっぱり脚本も大変です!主人公の夏実が桂子さんと触れ合う中でどのように感情が変化していき、最後のシーンに繋がるのか…というところが、先生方から頂く講評でも「弱い」と指摘されていて、企画書の段階から今に至るまでずっと苦しんでいる状態です…。

長尾:ありがとうございます。大変なことも多いと思いますが、逆に監督をやっていて楽しいと思う瞬間があったら教えてください。

松林:現場が一番やっぱり楽しいです。皆で一つのことに集中したり、一緒にふざけあったり…。この前ラストシーンのリハーサルを行った時に、自分一人ではなくて、役者の皆さんやスタッフの皆の意見を聞いて芝居の動きをみんなで変えていった時はとても面白いと感じました。全く一緒ではないけれど、ずっと高校の文化祭前夜のような感覚です。今はとても大変だけど、それはとても幸せなことで、それを噛みしめたいけど噛みしめる余裕もないという感じです…。

長尾:たしかに…!みんなで作り上げる感覚ですね。監督から見た『弾ける』班の雰囲気はどのような感じですか?併せて班員へのメッセージもあれば教えてください。

松林:えー!なんだそれ〜!(笑)。なんだか、後半にかけて結束力が出てきたような気がします。雰囲気は、色んな人がいるなと思います。皆すごく頑張っているな…と思うし、ちょっと変な人もいるし…(笑)それがとても好きです。メッセージは、「いつもありがとう!みんなにいつも助けてもらってなんとか立てています!体調に気をつけて上映会まで頑張ろうね!」という感じです!

長尾:ありがとうございます。頑張りましょう!今回の『弾ける』が終わったあとにも監督を続けていきたいですか?

松林:可能であればやりたいです!ただ、映画以外の創作もしたいなと思っています。自分の考えている色々な構想だったり感情だったりをどういう形で出せるのかということは模索中です。

長尾:なるほど、ありがとうございます。では、最後に『弾ける』の見どころと、この記事を読んでくださっている皆様へのメッセージをお願いします!

松林:『弾ける』の見どころは、主人公の夏実がどのように変化していくのかというところだと思います。ラストは詳しく言うとネタバレになってしまうのであまり言えませんが…。あとは、映像制作実習自体、色々なバックグラウンドの人が一緒に一つの作品を作るという魅力的な授業だと思います。そういうところも含めて、一人でも多くの方に観ていただきたいです!

長尾:そうですね!ラストも楽しみにしていただければと思います。では、今回のインタビューはこれにて終了したいと思います。ありがとうございました。

松林:ありがとうございました!

-上映会情報-

日時:2022年1月22日(土)

場所:大隈講堂

入場料:無料

※新型コロナウイルス感染拡大の状況により、変更、中止の可能性がございます。

2021/12/09(木)

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